(2026年3月時点の情報です)
- NEOは75 DOF・重量30kg・稼働4時間の世界初の消費者向けヒューマノイドロボット
- 価格は$20,000(早期アクセス)または月額$499のサブスクリプション
- 2026年に米国で配送開始。予約金$200で受付中
- 島精機製作所(和歌山)製のニットスーツを採用。日本市場への関心も示唆
1X Technologies NEOとは
1X Technologies NEO(ネオ)は、ノルウェー発のロボット企業1X Technologies(旧Halodi Robotics)が開発した、世界初の消費者向けヒューマノイドロボットです。身長167cm・重量わずか30kg・75の自由度を持ち、家庭内での日常タスクを自律的に実行することを目指しています。
1X Technologiesは2014年にHalodi Roboticsとして設立され、OpenAI、Samsung NEXT、EQT Venturesなどから累計$125M以上の資金を調達。2022年に車輪型ロボット「EVE」で産業向け市場を開拓した後、2023年に家庭用ロボットへ事業軸をシフトしました。NEOは2024年にBeta版、2025年にGamma版(第3世代)が発表され、2026年に米国で配送が始まります。

NEO Gamma スペック表
| 項目 | NEO Gamma |
|---|---|
| 身長 | 167cm(5’6″) |
| 重量 | 30kg(66 lbs) |
| 全自由度 | 75 DOF(手44 + 腕14 + 首3 + 脊椎2 + 脚12) |
| ハンド自由度 | 22 DOF/片手(両手44 DOF) |
| 持ち上げ能力 | 70kg |
| 運搬能力 | 25kg |
| アームペイロード | 8kg/片腕 |
| 歩行速度 | 1.4 m/s(約5.0 km/h) |
| 最大走行速度 | 6.2 m/s(約22.3 km/h) |
| バッテリー | 842 Wh |
| 稼働時間 | 4時間 |
| 急速充電 | 6分で1時間分を充電 |
| 運用コスト | $1/日未満 |
| 駆動方式 | テンドン駆動(低慣性) |
| 騒音レベル | 22 dB |
| カメラ | デュアル8.85MP 90Hzステレオ魚眼 |
| マイク | 4基ビームフォーミング |
| 通信 | WiFi / Bluetooth / 5G |
| チップセット | NVIDIA Jetson Thor(最大2,070 FP4 TFLOPS) |
| AIモデル | Redwood AI(VLM)、内蔵LLM |
| 防水(手) | IP68 |
| 防水(本体) | IP44 |
| 安全設計 | 3Dラティス構造ボディ、ピンチプルーフ関節 |
| 外装 | 島精機製作所製ニットスーツ |
| 価格(早期アクセス) | $20,000 |
| 価格(サブスク) | $499/月 |
| 予約金 | $200 |
スペックは1X Technologies公式NEOページに基づいています(2026年3月時点)。
NEOの最大の特徴は軽さと安全性です。30kgという重量は競合(Tesla Optimus 57kg、Atlas 90kg)と比べて圧倒的に軽く、テンドン駆動による22 dBの静音性は家庭環境に適しています。3Dラティス構造とピンチプルーフ関節により、家族やペットとの安全な共存を実現しています。
NEOの特徴・技術的な強み
テンドン駆動:静かで安全な動き
NEOの関節はワイヤー(テンドン)で駆動する方式を採用しています。従来のギア駆動と比べて慣性が低く、衝突時の衝撃が小さいため家庭での安全性が高まります。バックドライバビリティ95%(外力に対して関節が柔らかく追従する性能)、繰り返し精度0.1mmという精密さを両立しています。
家庭に溶け込むデザイン
NEO Gammaの外装には和歌山の島精機製作所が開発したニットスーツが採用されています。洗濯可能で取り外しでき、カラーはtan・gray・dark brownの3色展開。「ロボットらしくない」親しみやすい外観で、家庭のインテリアに溶け込むデザインです。
充実のAI・センサー
NVIDIA Jetson Thorチップ(最大2,070 TFLOPS)を搭載し、独自のRedwood AI(ビジョン言語モデル)と内蔵LLMでオンボード推論を実行。ハンドはIP68防水で、食器洗いなどの水回り作業にも対応します。
NEOの最新動向【2026年】
米国で配送開始: 2026年、Early Access購入者($20,000)への配送が米国で開始されます。初期のNEOはドアの開閉、物の取得、照明操作などの基本タスクを実行でき、ソフトウェアアップデートで徐々にスキルが追加されます。
月額サブスクモデル: $499/月のサブスクリプションプランも発表されています(配送時期は後日)。日本円で約76,000円/月に相当します。
$10B評価を目指す資金調達交渉中: 2025年9月から最大$1Bの追加調達を交渉中で、評価額$10B以上を目標としています。
競合ロボットとの比較
| 項目 | 1X NEO | Figure 03 | Unitree G1 |
|---|---|---|---|
| 企業 | 1X Technologies(ノルウェー/米国) | Figure AI(米国) | Unitree Robotics(中国) |
| 用途 | 家庭用 | 家庭用 | 研究・教育用 |
| 身長 | 167cm | 168cm | 132cm |
| 重量 | 30kg | 61kg | 約35kg |
| 全自由度 | 75 DOF | 非公開 | 23〜43軸 |
| 稼働時間 | 4時間 | 約5時間 | 約2時間 |
| 価格 | $20,000 / $499月額 | 約$20,000(目標) | $13,500〜 |
| 出荷状況 | 2026年配送開始 | 2026年後半(限定) | 販売中 |
| 特徴 | 最軽量・静音・ニットスーツ | ソフト外装・ワイヤレス充電 | 低価格・購入可能 |
NEOの差別化ポイントは30kgの軽さと75 DOFの柔軟性です。家庭用としてFigure 03と同じ$20,000帯ですが、NEOの方が先に配送開始される点で優位。研究用途ならUnitree G1が$13,500〜で購入可能です。
よくある質問(FAQ)
NEOの価格はいくらですか?
Early Access(早期アクセス)は$20,000(約310万円)で2026年に優先配送されます。月額$499(約76,000円)のサブスクリプションプランも用意されていますが、配送時期は後日発表です。予約金は$200です。
NEOは日本で購入できますか?
2026年の配送は米国が先行で、日本を含む他市場は2027年以降の展開予定です。ただし、外装に島精機製作所(和歌山)のニットスーツを採用するなど日本市場への関心が示唆されています。
NEOは何ができますか?
初期段階ではドアの開閉、物の取得、照明操作などの基本タスクを実行します。ソフトウェアアップデートにより徐々にスキルが追加され、料理補助や掃除などのより複雑なタスクにも対応予定です。
NEOの安全性は?
3Dラティス構造ボディとピンチプルーフ(挟み込み防止)関節を採用し、HIC値250未満(頭部傷害基準)をクリアしています。テンドン駆動による低慣性設計で、衝突時の衝撃も最小限です。騒音は22 dBと図書館よりも静かです。
OpenAIとの関係は?
OpenAIのStartup Fundが1X TechnologiesのSeries A2($23.5M)を主導しました。Series Bにも参加しています。ただし、NEOのAIモデルは1X独自の「Redwood AI」であり、OpenAIのモデルを直接搭載しているわけではありません。
まとめ
1X Technologies NEOは、「家庭用ヒューマノイドロボット」というカテゴリを切り拓く先駆的な製品です。30kgの軽さ、75 DOFの柔軟性、22 dBの静音性、そして島精機製のニットスーツによる親しみやすいデザインは、ロボットと人間の共生を現実のものにしつつあります。
$20,000という価格と2026年配送開始という具体的なスケジュールは、家庭用ヒューマノイドが「いつか来る未来」ではなく「今年始まる現実」であることを示しています。
ヒューマノイドロボットの全体像は「ヒューマノイドロボット完全ガイド【2026年最新版】」、13機種のスペック比較は「ヒューマノイドロボット比較表」で体系的にまとめています。産業用ヒューマノイドとの対比としてAgility Digit・Apptronik Apollo・Sanctuary Phoenixの解説記事も参照できます。NEOを家庭で動かすAI技術の基盤についてはフィジカルAIとは?とフィジカルAI×強化学習をあわせてご覧ください。
本記事の情報は公開情報に基づいて作成しています。正確性には万全を期していますが、最新情報は各社公式サイトをご確認ください。
