Figure AIとは?Figure 02・03のスペック・BMW実績を徹底解説【2026年最新】

Figure AI Figure 02とFigure 03のイメージイラスト(産業用と家庭用) 個別企業・製品

(2026年3月時点の情報です)

この記事のポイント
  • Figure AIは2022年設立のヒューマノイドロボット企業。累計$1.9B(約2,800億円)調達、評価額$39B
  • Figure 02はBMW工場で商業運用中。30,000台以上のBMW X3生産に貢献
  • Figure 03は家庭向け。ソフト外装・ワイヤレス充電対応。2026年後半に限定配備予定
  • 独自AI「Helix」を搭載。クラウド非依存のオンボード推論で自律タスク実行

Figure AIとは

Figure AI(フィギュアAI)は、2022年にBrett Adcock氏が設立した米国カリフォルニア州サンノゼのヒューマノイドロボット企業です。累計約19億ドル(約2,800億円)の資金調達を行い、評価額は390億ドルに達しています。Jeff Bezos、Microsoft、NVIDIA、OpenAIなど、テック業界の主要プレイヤーが出資しており、ヒューマノイドロボット業界で最も資金力のある企業の一つです。

Figure AIの特徴は、研究開発から商業運用まで一気に進めるスピード感にあります。設立からわずか2年でBMWの自動車製造ラインにロボットを導入し、3年で家庭向け製品の発表に至りました。産業用のFigure 02と家庭用のFigure 03の2ラインで、ヒューマノイドロボット市場の両面を攻めています。

Figure 03

出典: Figure AI

Figure 02・Figure 03 スペック比較

項目Figure 02(産業用)Figure 03(家庭用)
身長168cm168cm
重量70kg61kg(02比9%軽量)
全身自由度28 DOF非公開
ハンド自由度16 DOF(両手合計、第4世代)触覚センサー搭載(3gの力を検知)
ペイロード(手)25kg20kg
歩行速度1.2 m/s(4.3 km/h)1.2 m/s(4.3 km/h)
稼働時間約5時間約5時間
充電約1.5時間(急速、自律ドッキング)ワイヤレス誘導充電(足部コイル、2kW)
プロセッサデュアル NVIDIA RTX GPU非公開(アクチュエータ速度2倍)
カメラ6基 RGBフレームレート2倍、視野角60%拡大、パームカメラ搭載
通信非公開10 Gbps mmWave
外装産業用ハードシェルソフトテキスタイル+多密度フォーム
価格約$130,000(企業リース推定)約$20,000(目標、未確定)
用途自動車製造ライン家庭内タスク

Figure 02と03は同じ身長ながら、設計思想が大きく異なります。02は工場での耐久性・ペイロードを重視し、03は家庭での安全性・親和性を重視。03はソフトテキスタイル外装や超高感度触覚センサー(3gの力を検知)など、人との共存を前提とした設計です。

Figure AIの特徴・技術的な強み

Helix AI:独自のVision-Language-Actionモデル

Figure AIの頭脳となるのが独自AI「Helix」です。Vision-Language-Action(VLA)モデルと呼ばれるアーキテクチャで、カメラ映像と言語指示を統合し、ロボットの動作を生成します。

Helixは2つのシステムで構成されています。System 2(7-9Hz)がシーン全体を理解・判断し、System 1(200Hz)がモーター制御をリアルタイムで実行します。クラウドに接続せず、ロボット内蔵のデュアルNVIDIA RTX GPUでローカル推論を行うため、通信遅延に左右されません。

BMW工場での商業運用実績

Figure AIの最大の実績は、BMW Manufacturing(米国サウスカロライナ州スパータンバーグ工場)での商業運用です。2024年1月に契約を締結し、Figure 02が自動車製造ラインに投入されました。

2025年時点で、30,000台以上のBMW X3の生産に貢献し、90,000以上の部品を取り扱い、累計120万歩以上の歩行実績を記録しています。2025年12月にはドイツのライプツィヒ工場でもテスト配備が開始され、欧州展開も進行中です。

Figure 03の家庭向け安全設計

2025年10月に発表されたFigure 03は、ヒューマノイドロボットを家庭に持ち込むための再設計モデルです。外装はソフトテキスタイルと多密度フォームで覆われ、衝突時の安全性を確保。指先のセンサーは3gという極めて微小な力を検知でき、繊細な物体の取り扱いが可能です。

充電はワイヤレス誘導方式(足部コイル、2kW)で、充電ステーションの上に立つだけで充電されます。TIME誌の「2025年ベスト発明」にも選出されました。

Figure AIの最新動向【2026年】

BotQ量産工場の稼働: Figure AIは自社製造拠点「BotQ」を公開しました。初期の年間生産能力は12,000体。4年間で累計100,000体の生産を目標としています。ロボット自身がBotQ内で部品組み立てや資材運搬を行う「ロボットがロボットを作る」体制の構築も進行中です。

Figure 03の家庭配備開始: 2026年後半に、米国内の限定パートナーに対してFigure 03の家庭配備が開始される予定です。価格は約$20,000を目標としていますが、正式価格は未確定です。

IPOへの期待: 2025年9月のシリーズCで評価額$39B(約5.7兆円)に達し、IPO(新規株式公開)への期待が高まっています。2026年3月時点で具体的なIPOスケジュールは発表されていません。

競合ロボットとの比較

項目Figure 02Unitree G1Tesla Optimus
企業Figure AI(米国)Unitree Robotics(中国)Tesla(米国)
身長168cm132cm173cm
重量70kg約35kg約73kg
稼働時間約5時間約2時間非公開
価格約$130,000(リース推定)$13,500〜非公開
用途自動車製造研究・教育Tesla工場
特徴BMW実運用実績低価格・購入可能大規模自社工場展開

Figure AIの差別化ポイントは商業運用の実績です。BMW工場での大規模稼働は、ヒューマノイドロボット業界で最も進んだ商業事例の一つとなっています。一方、個人が購入できるのは現時点ではUnitree G1のみです。

日本での展開

2026年3月時点で、Figure AIの日本展開や代理店契約の公式発表はありません。現在の商業展開は米国(BMWスパータンバーグ工場)とドイツ(BMWライプツィヒ工場)が中心です。家庭向けFigure 03の初期配備も米国が対象となっています。

よくある質問(FAQ)

Figure AIのロボットは購入できますか?

2026年3月時点では一般販売されていません。Figure 02は企業向けリース(推定約$130,000)で提供されており、Figure 03は2026年後半に米国の限定パートナーへの配備が予定されています。目標価格は約$20,000ですが、正式価格は未発表です。

Figure 02と03の違いは何ですか?

Figure 02は産業用(BMW工場での自動車製造ライン向け)、Figure 03は家庭用です。03は02から9%軽量化され、ソフトテキスタイル外装・ワイヤレス充電・超高感度触覚センサーなど、人との共存を前提とした安全設計が施されています。

Figure AIのBMW工場での実績は?

Figure 02がBMW Manufacturing(米国スパータンバーグ工場)で稼働し、30,000台以上のBMW X3の生産に貢献しています。90,000以上の部品を取り扱い、累計120万歩以上の歩行実績を記録。2025年12月にはドイツのライプツィヒ工場でもテスト配備が開始されました。

Figure AIはIPOする予定ですか?

2026年3月時点で具体的なIPOスケジュールは発表されていません。2025年9月のシリーズCで評価額$39B(約5.7兆円)に達しており、IPOへの期待は高まっています。なお、本記事は投資助言ではありません。

Figure AIは日本で使えますか?

2026年3月時点で日本での展開・代理店契約の公式発表はありません。現在の展開先は米国とドイツ(BMW工場)が中心です。

まとめ

Figure AIは、設立からわずか3年で自動車製造ラインへの商業導入を実現し、家庭向けロボットの発表にまで至った、ヒューマノイドロボット業界の最先端企業です。BMW工場での30,000台以上の生産貢献という実績、累計$1.9Bの資金調達、独自AI「Helix」による自律制御は、この分野における同社の競争力の高さを示しています。

2026年後半にはFigure 03の家庭配備が始まり、BotQ工場からの量産体制も本格化する見通しです。ヒューマノイドロボットが産業用途から家庭へと広がる転換点で、Figure AIの動向は業界全体の方向性を左右する存在となっています。

ヒューマノイドロボットの全体像は「ヒューマノイドロボット完全ガイド【2026年最新版】」、13機種のスペック比較は「ヒューマノイドロボット比較表」で体系的にまとめています。産業用競合としてAgility Digit・Apptronik Apollo・Sanctuary Phoenixの解説記事も参照できます。Figure AIの自社VLAモデル「Helix」が属する技術領域はフィジカルAIとは?とフィジカルAI×強化学習で詳しく解説しています。

本記事の情報は公開情報に基づいて作成しています。正確性には万全を期していますが、最新情報は各社公式サイトをご確認ください。